【育休男子】「イクメン推進シンポジウム」に行ってきた

10月19日(月)晴れ

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厚生労働省が音頭を取っている「イクメンプロジェクト」なるものがあります。
運営は民間に委託していて、座長として病児保育のNPO法人フローレンスの駒崎弘樹さん、推薦委員としてワーク・ライフバランスの小室淑恵さん、顧問としてNPO法人ファザーリング・ジャパンの安藤哲也さんなど、界隈のオピニオンリーダーが揃っています。
日本における男性育児参加推進の最前線にある組織と言ってよいでしょう。

今回私が参加した「イクメン推進シンポジウム2015」はイクメンを推進する企業、個人の取り組みを表彰、紹介するものです。
これは聞いておきたいと思い参加してきましたので、印象に残ったことを紹介したいと思います。

※「イクメン」という言葉の定義や是非については本エントリでは触れず、別のエントリで書きます。

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■イクメン企業アワード
受賞各企業に共通することとして「トップのコミット」があると感じました。
「ダイバーシティ推進」や「働き方改革」など呼称は様々あれど、全社施策として取り組む姿勢を見せており、それが実を結んだ結果だなと。
また、どの企業も男性の育児休業取得促進が、残業の削減などの業務改善とセットになっていました。

具体的な施策としては以下のようなものが多かったです。
・育児休業の有給休暇化
育児休業は1ヶ月以上取得しないと育児休業給付金が支給されないので「短くても取得したい!」という男性は有給を削るしかないのが現状です。(要ソース)
・周知啓蒙の仕組み化
出産の連絡を受けた人事部から該当社員とその上司へ積極的に働きかけることや、役職者向け勉強会、社内広報誌への掲載、パパ・ママ交流会、ハンドブック作成など。
・多様な勤務形態の制度化
在宅勤務制やフレックス制などを新規に創設。

成果として男性の育児休業取得率100%を達成している企業や、総残業代の3.7億円削減などの定量的効果が出ている企業もありました。
「育休が取得しやすくなった」「育休の話題が自然と出るようになった」などの定性的成果も多く聞かれました。

特に東急電鉄の「平均育休取得日数73日」はすごいですね。
また大同生命保険の「期間は少なくてもまずは100%の取得」を目標にし達成されていることも印象的でした。

小室淑恵さんが総評でお話されていた「育児期に夫は家庭からはじき出される」という話はインパクトが大きかったです。
管理職の男性と話していると「家庭に居場所が無い」という話を聞くことがよくあり、「いつからですか」と聞くと「子どもが産まれた頃から」という答えが多いそうです。
母子のみの世界が家庭内に形成され、参加していない男性を除外する力学が働きやすいそうです。むむむ。。。
「今イクメンを推進するということは、未来の管理職を家庭からはじき出さないことになる」という言葉は非常に説得力のあるものでした。

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■イクボスアワード
「イクボス」は簡単に言うと「育児参加したいという部下の思いを尊重しマネジメントする管理職」のことです。
イクボスの皆さんの印象に残った言葉を紹介します。

・株式会社丸井 取締役 大宮店長 阿部和美さん
部下の「子どもできました」には必ず「いつ育休取る?」と聞くようにしている
・株式会社ダイエー 執行役員 業態開発部長 伊藤秀樹さん
「私にしかできない仕事」は往々にして勘違い
・オイシックス株式会社 システム本部 システム部 部長 普川泰如さん(お若い方でした)
双子(2歳)が絶賛イヤイヤ期で、社長に企画を通すよりも保育園に連れて行く方が大変かもしれない
・顧問 安藤哲也さん
取り組みの結果風通しが良い風土が産まれることは、昨今話題になっている不祥事の予防にもつながる

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■パネルディスカッション
「会場からの質問」のタイミングで挙手し「これから働く若い世代に期待することは」と聞いてみました。
私が新卒採用担当ということもあり、どんなことが期待されているのかは興味があるのです。
以下のように回答いただきました。

・推進委員 法政大学キャリアデザイン学部 教授 坂爪洋美さん
「ワークライフバランスを大切にしたい」という学生は多い。
働く組織内の価値観と合わないことも往々にしてあると思うが、その気持ちを忘れず持ち続けて、仲間を増やしてできることをやっていってほしい。
できればそういった思いを尊重する組織を選んでほしいし、企業側もキレイな部分だけではなく本音で伝えてほしい。

・推薦委員 スリール株式会社 代表取締役 堀江敦子さん
親を見て「家族のあり方ってこういうものだ」とバイアスを持ってしまいモヤモヤしている学生は多い。
それを排除していきたいし、子育ての前にいかに「仕事できるようになっておく」ことが重要。

・大同生命保険株式会社 人材力向上推進室長 太枝恭子さん
私が女性ということもあり、女子学生から仕事に対する熱い思いを聞かせてもらえることがある。
でもそんな学生も会社に入るとその風土に慣れてしまう。
流されずに、自分事として考え続けてほしい。

最後に座長の駒崎さんから「一つ一つのアクションは小さいことかもしれなくても、その波紋を大きくしていきたい」という言葉がありました。

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期待した通り日本最前線を感じることができ、イベントも盛況で参加して良かったです。
いい刺激もらいました。

帰りしな、出口に置いてあった「父親のワーク・ライフ・バランス」というパンフレットを持って帰ってきました。
まだパラパラと見ただけなのですが、非常によくまとまっているいい冊子だと思います。
なぜ推進するのか、メリットは何か、企業は何ができるか、育休を取る際の心構えなどは、私が思っていた以上にしっかり議論されアウトプットされているようです。

次のステップは「どう広めるか」と「前提条件(法律、社内制度、保育園数など)をどう改正・整備していくか」ですね。
私も駒崎さんのおっしゃる「波紋」を起こす一石となろうと思いを新たにいたしました。

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