育休男子、東京の激戦区で保活する

最寄り駅が「保育園に入りにくい駅」ランキング上位に入っている東京のとある地域に住んでおります。

夫婦で長期の育休を取り、東京の激戦区でがっつり保活した経験を踏まえて「保活とは」を書きます。
前半に「そもそもの話」を、後半に具体的な保活テクニックや心構えを書いているので、そもそもをご存じの方やお急ぎの方は後半からご覧ください。

ちなみに我が家の結果を先に言うと「認可全落ち」「認可外全勝」でした。

そもそもの話

・保育園って何?

厚生労働省が管轄する、保育を必要とする児童を親に代わって預かる福祉施設のことです。
以前は「保育に欠ける」という表現でしたが響きがネガティブなため「保育を必要とする」と改められました。
要は「主たる保育者(主に両親)が共働きなどで日中に保育に当たれないため替わって保育をする施設」です。
ちなみに幼稚園は文部科学省が管轄している教育機関です。

保育園には「認可」と「認可外」があります。
「認可外」の中に「認証」や「認定」など自治体独自に定めている施設もあります。
認可の方が施設のインフラが優れていることが多く、多くの親が子どもの入園を希望します。

なお法的には「保育所」が正しいのですが、一般的に耳馴染みがある「保育園」と表記します。

・何で少子化なのに待機児童が多いの?

都市部では少子化による押し下げ力よりも人口流入や共働き増加による押し上げ力が強く、需要が供給に圧倒的に勝っています。
押し上げ力が強い理由は「働く女性が増えたから」です。
そう聞くとポジティブな話ですが「不景気で先行きの見えない現代において働かないと家計が厳しい、不安」という側面も大きいでしょう。
結果として認可保育園には定員を越えて募集がくることになり、各自治体は優先順位を付けて入園可否を決めています。
ここで定員に漏れた子どもが「待機児童」と呼ばれています。

そして「認可外なら入れられる」ということでもありません。
認可も認可外も全落ちするケースも普通にあり得ます。
地域によってはそれくらい需給のバランスが悪いのが残念ながら現状です。

このように待機児童は大都市や一部の地域特有の問題です。
むしろ地方においては子育て世帯の流出により子供が減り保育園の統廃合が進み、さらに働きながらの子育てが難しくなるという悪循環が起こっています。
それは大都市部で起きている問題と関連するものの別の問題として対処すべきものです。

・そもそも「保活」って?

そんな背景があるので需要が供給を上回る大都市部では「我が子を保育園に入れるための活動」が必要になります。

当然ですが保育園に預けられないと復職できませんからね。

「保活」の進め方

・理想とするプランの検討

夫婦どちらがいつ育休を取るのか、子どもが何歳の時点で保育園に預けて復職するのか、一旦前提条件を無視して理想的なプランを決めましょう。

・居住地周辺の情報収集

「地域名 保育園」などでググってみましょう。

上位に自治体の保育課などのページが出ると思うので見てみましょう。
昨年の入所倍率や新規園の整備予定などが載っていることが多いです。
また自治体の「優先順位の付け方」も分かるので必ず確認しましょう。
代表的なものに「夫婦の勤務状態」「兄弟の有無」「所得」などがあります。
所得が多い家庭を優先する自治体と、低い家庭を優先する自治体があるなど細かな違いがあるので注意が必要です。

あとは大手メディアによる「保育園に入りやすい地域ランキング」なども参考になります。

そしてその地域での保活体験ブログなども生の声として参考になると思います。

・自治体の保育課に相談する

事態は刻々と変化しています。
タワマンが立ったり、新園が開設したりすることで昨年とは状況が大きく変わってきます。
2017年から優先順位の付け方が変わった自治体もあります。
必ず自治体の保育課に直接話を聞いて最新情報を仕入れましょう。

最初に決めた理想のプランを話して「実際問題どうでしょう」と聞いてみましょう。
「全然無理なら戦略練り直すので正直に教えてください」と言ってしまうといいです。
私たち夫婦が相談した時は「正直厳しい」と言っていただいたので、早めに認可外メインでの保活に切り替えられました。

とは言え自治体側としても「絶対大丈夫」とも「絶対無理」とも言い切れないことも理解しておきましょう。
「地域住民の反対で保育園がオープンできなくなった」「子育て支援を手厚くした結果転入が想像以上に増えた」など不確定要素はもりもりあるのです。

アドバイスを踏まえて場合によっては戦略を練り直しましょう。

また担当者の対応が残念な事例もネットで見ることがありますが、残念な人に当たってしまっても一度で諦めず日を改めて別の人に相談してみましょう。
私の住む自治体の窓口の方は皆さん真摯に対応してくださいましたし、知識も相当でした。
税金払ってる甲斐があります。

・保育園の洗いだしと優先順位付け

自分の家と最寄り駅、通勤経路を踏まえて「通わせる可能性のある園」を洗い出しましょう。

優先順位の付け方は「認可か認可外か」「家からの距離」「保育期間」「施設のインフラ」「経営母体」「保育士の対応」「保育内容」などがあります。
何を特に優先するかは家庭に寄ると思いますが、我が家では「家からの距離」を最優先にしました。
保活後半では隣駅の近辺まで選択肢に入れました。

・見学の申し込み及び見学

必ず自分の目で確認することをお勧めします。
子どもたちの雰囲気や保育士さんの対応、ベビーカーを置くスペースはあるのかなど、見てみないと分からないことが多いです。

そして園によって見学受け入れのタイミングが異なるので注意しましょう。
「まとめて○月に」というところもあれば「適宜アポイントを取る」ところもあります。
送り迎えやお昼ご飯の時間帯を避けて、まずは電話で問い合わせましょう。
電話して「ご都合悪ければまたかけますが何時ごろがいいですか」と聞いてみるのもいいですね。

・戦略の練り直し

自治体に相談したり、見学したりする中で当初の理想が変わってきたり、叶えにくいことが分かってきたりします。

1歳児クラスから入れようとすると、0歳児クラスからの持ち上がり組でほとんど枠が埋まってしまうのでより倍率が上がります。
「理想では1歳までは育休取ってがっつり一緒にいたいけど、0歳児からでないと入れられないかな・・・」とかとか。

優先順位は各自治体で決まっているポイント(指数)で決まるのですが「一旦認可外に入れておいて認可に転園すると加点される」など点数を上げるテクニックもあるので、可能であれば検討するのも良いでしょう。
あと「片親だと加点される」ということがあるので「離婚することで点数を上げる」というウルトラCもあります。
(「マジかよ」って話ですけどね・・・)

保育園の優先順位のつけ方に書いた「保育期間」ですが、保育園によっては「2歳児まで」というところもあります。
そうなると「3歳の壁」と呼ばれる「3歳児の保活」を再度やる必要があります。
3歳児以降であれば「預かり保育を実施している幼稚園を選択肢に入れる」という手もありますので検討してみてください。

状況に応じて適宜戦略を練り直しましょう。

・認可保育園の申し込み

納期までに必要な書類を揃えて提出しましょう。
ちなみに「地元の議員さんに陳情」とか「保育課に窮状を訴える」とかは全く無意味です。
デジタルに処理されますので、変な噂に惑わされて無駄な行動をしないようにしましょう。
てか行政がそんな定性的なもので決めてたら大問題なのでデジタルに決めてくれないと困りますよね。

・認可外保育園の申し込み

認可外保育園は独自で提出書類を用意しているので、それもそれぞれの納期までに準備して提出しましょう。

・認可保育園の結果確認

だいたい2月くらいから結果通知が来ます。

希望順の高いところに内定したら保活終了です。
「全落ちした」「内定したけど希望順の低いところだった」ということであれば保活継続です。
自治体によっては待機順位も通知されます。
「150人中130位だったので認可諦めたわ」と言っていた知人もいました。

・認可保育園の二次募集に応募する

全落ちして待機になった場合、一縷の望みをかけて二次募集に応募しましょう。

待機順位にもよりますがあまり望みは高くありません。

・認可外保育園に連絡

応募していた認可外に早めに認可の結果を連絡しましょう。
ダメだった場合はもちろんですが、決まった場合も連絡してあげないと認可外を待っている他の人を待たせてしまいます。
向こうから連絡がくる前に、マナーとしてこちらから連絡しましょう。

・会社に連絡をする

「認可に内定したので予定通り復職します」「認可全落ちして認可外待ちです」どちらにしても保活の状況を連絡しておきましょう。
会社側も受け入れ準備がありますし、復職面談などもあるケースがあるので、こちらも早めに連絡しておきましょう。

・認可外の結果を踏まえて判断する

結果が出て、優先順位の高いところで内定したら保活終了です。

認可外も全落ちするようであれば、地域を広げる、ベビーシッターを雇って凌ぐ、夫が育休を取る、育休を延長する、引っ越しを検討する、退職を検討するなど次の手を考える必要があります。

個人的には何とか雇用は維持することをお勧めします。
一旦専業主婦(主夫)になると、就職活動しながらの保活になりますが、これがまた厳しいです。
残念ながら「フルタイム復職予定」と「求職中」では圧倒的に後者の方が保育園に入りにくいのが現状です。

認可外に入れておくと認可への「転園ポイント」が加算される自治体も多いので、一旦認可外へ入れて認可の追加募集に申し込むという手もあります。

「保活」の心構え

・悪意ある発言や、善意でもキツイアドバイスを受け流す

心構えその一です。

ネット見てると「そもそも保活厳しいところに住んでるのが悪い」とか「子ども作る前に考えとけ」みたいな悪意ある発言がたまーに見受けられます。
そういうのは無視です。
「うるせーバカヤロー」でいいんです。
傷付きますけどね。

困るのは善意のアドバイスの中にキツイのがあるってことです。
親からの「子ども小さいのに預けるなんてかわいそうじゃない?」とか。
身内からの、しかも悪意のないアドバイスなので「うるせーバカヤロー」ってわけにもいかなかったりしますよね。
それは受け流してください。
子どもを守り育てる主体は親です。
祖父母といえど主体ではないので、ご夫婦の意志を頑張って通していきましょう。

あと長くなるので割愛しますがいわゆる「三歳児神話」もスルーでいいです。

・絶望や不安を乗り越える

心構えそのニです。

保活してると「あれ、これ無理ゲーじゃね?」とか「全部落ちたらどうしよう」とか絶望したり不安になったりすることもあると思います。

もうこれは夫婦で頑張って励まし合って乗り越えるしかないです。

相談に乗れる先輩パパママがいたりするといいですね。
自治体主催の両親学級や園の見学などで知り合いができたりするので、そういうところで同士を見付けるのも良いと思います。
10人くらい集めてくだされば僕が講演に行ってもいいのでお問い合わせください。

最後に

いかがでしたでしょうか。
厳しさと具体的な行動、押さえるべきポイントなど、参考になったなら幸いです。

そしてどうしても伝えたいのは

「保活は夫婦でやりましょう」

ということです。
子育てだけでも大変なのに、保活も厳しいとかホント辛いですよ。
うちは夫婦で育休取っていたので、全部一緒に考えて行動して戦略練ってやりましたが、それでもなかなかにしんどかったです。
夫諸君、間違っても「妻に一任」しないでください。
育休を取らなくても、親として、夫として、当事者として、積極的に保活に取り組んでください。
認可外は内定の基準をオープンにしていないことも多いですが、我が家が認可外全勝だった理由の一つに「夫(私)が育児に積極的である」ということも加味されたような気がしています。
ある認可外の園長さんに「正直申し上げると一生懸命保活されてるご夫婦を内定させてあげたいと思ってしまうのが人情です」と言われたこともあります。

夫婦にとって、お子さんにとって、最良の選択ができることを心より祈っております。

そして早く保育園が整備されるなり、ベビーシッターが一般的になるなりして、こんな記事が無意味になりますように!

※参考
【待機児童問題】保育園落ちた!ママさん達の声を聞いてみた。Aさんの場合 | 4コマ漫画:ここが変だよ地方議会

川崎市議のオダリエさんによる「保活の厳しさ」がイヤってほど生々しく伝わる漫画です。

結果通知を開くシーンは涙なくして読めません。

漫画って力がありますね。

認可保育園には入れない!?平成29年推計待機児童数ワースト15駅 | マンションの価格・評価・査定・相場情報満載 住まいサーフィン

保活終わった後に見た記事ですが、最寄り駅が上位にランクインしてました(汗)

東京保活

とある男性による東京での保活体験をもとにした「保育園の落選を防ぐためのブログ」です。

めっちゃ参考になるので是非ご参考に。