「イクメン」という言葉、メジャーになりましたね(※1)。
言葉が認知されただけではなく、皆さんの周囲にも「あの人イクメンだよね」と思える人が1人くらいはいるのではないでしょうか。
今回は「イクメン」という言葉について私の考えやスタンスを書きたいと思います。
まず結論を言うと「早くこの言葉が無い世の中を創ろう」というのが私の基本方針です。
その上で下記に詳細を述べていきます。
目次
私なりの「イクメン」という言葉の定義
育児自体、及び育児に伴う事象について関心を持ち
かつ具体的な行動に結びつけており
周囲から育児に積極的であるという評価を受けている男性のこと
1行目の「育児に伴う事象」は例えば「地域活動」「生活環境」「学校運営」「家計管理」「家族関係」などを指します。
2行目があることで「口だけイクメン」を対象から除外します。
3行目はやや曖昧ですが「ある程度を超える」というニュアンスが必要なので入れました。
「イクメン」という言葉に対する私の考え
1.無くなるべき言葉である
「なぜ無くなるべきか」の前に「なぜこのような特別な呼称があるか」を考えてみます。
理由は「男性が子育てすることが一般的であるという社会的認知がされていないから」です。
専業主婦を表すキャッチーな呼び方はありませんが、働くお母さんには「ワーキングマザー」という呼称が存在します。
一方、働くお父さんを「ワーキングファザー」とは呼びませんよね。
「イクメン」が一般的になれば、言葉の役割は終わり、自ずと言われなくなっていくでしょう。
そうなっていくべきだ、と私は考えているので「無くなるべき」としています。
2.現在は有用性が認められるため、世の中に流通していること自体は許容する
上に「言葉の役割は終わり」と書きましたが、つまり現在は「役割のある言葉」であるということです。
それは「一般化を促進する分かりやすいキーワードとしての役割」です。
少し脇に逸れますが、実は「イクメン」という言葉に対しての否定的な反応は少なくありません。
曰く「父親が育児するのは当たり前で、わざわざ褒め言葉を言われるようなことではない」と。
特に「大したことをしていない夫がイクメン面しているのが気に食わない妻」や「当然のように育児をしている男性」のように、育児の当事者がこのような意見を持っていることが多いように思います。
この意見に私も賛成です。
ただ、育児に対して当事者意識の低い男性が圧倒的に多い現状では、キャッチーで軽い言葉は参入障壁を下げる効果があると考えます。
実践編へ
さて「考察編」はこのくらいにして、次回は「実践編」として「イクメン」という言葉が有用に使われる具体的なケースを書いてみようと思います。
(2015/11/19 「実践編」書きました。ぜひ合わせてご覧ください。)
(※1)「イクメン」という言葉の認知度に関して「9割を超えた」とよく言われているが、その根拠となる調査がおそらくこちらだと思われる。
(PDF)イクメン実態調査(マクロミルとコドモノガタリの共同調査)
ただこの調査、タイトルの通り「イクメン実態調査」であり、そもそも「一般への言葉の認知度」を測ることを目的としていない調査なのです。
さらに2012年実施とやや古いのと、対象が既婚子持ち男性のみ、かつ有効回答数309名と少ないので、あまりこれを元に「認知度9割」という風に言いたくないなぁ。。。と思いつつ、一般認知度を探る調査は見つけられませんでした。
肌感覚としては「9割超え」ですが、年代で大きく差がつく気もしますね。
コメント
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