「夫がお休みをプレゼントしてくれて嬉しい」というツイートが話題になっています。
LINEでのご夫婦のやり取りが添付されていて、それに対して様々な反応がなされています。
「いい旦那さんですね」「神夫」というようなポジティブな反応と同時に、ネガティブな反応も見られます。
私もツイ主さんのその後のツイートも含めて拝見し、リプライや引用ツイートでの意見なども見ながら考えを巡らせております。
まとまりきっていないのですが、モヤモヤしている方も多い気がするので整理してみます。
目次
夫婦や家族のあり方は多様であっていいのが原則
皆さんは「夫婦や家族のあり方は多様であっていいと思いますか」と聞かれたらどう答えますか?
私は「イエス」と答えるし、そうありたいなと考えています。
現在様々なシーンで「多様性(ダイバーシティ)」というキーワードを耳にするようになりましたが、「多様性を受容する(インクルージョン)」ことはすごくハードでもあります。
それでもなお私は、個人がそれぞれに最適解を模索して折り合いをつけていける社会を「良し」としています。
夫の行動が絶賛される背景にある日本の現状とは
日本のパパは諸外国と比較して家事育児時間が非常に少ない
日本の男性の家事育児時間は国際比較において非常に少ないことが分かっています。
東京は全国平均より若干多いですが、それでも男女差は圧倒的ですね。
「そもそもほとんどやらない」という実態が背景にあるので、今回のように少しでも「やってくれた」事例は絶賛されてしまいます。
夫の家事育児参加への期待値が非常に低いことが分かります。
家事育児参加の男性内格差が広がっている
一方で、家事育児を積極的に担う男性も増えています。
パパ同士の会話の中で「保育園からのお迎えコール」や「朝洗濯物干してきたのに雨が」のようなものが特に違和感なく交わされるようになってきているコミュニティもあります。
家電や調味料のCMに男性が出演することも増えてきました。
このように「やるパパ」が増えてきた一方で「やらないパパ」の方がまだまだマジョリティです。
残業が減ると「やらないパパ」は「やるパパ」になるのか
働き方改革の号令のもと、残業を減らそうとする企業が増えてきました。
では残業が減るとパパは家に帰って家事育児を担うのかというと、必ずしもそうではなさそうです。
男性が家事育児を担うことが珍しくない世の中にしよう
このように男性が家事育児を担う上で「環境が整っていない」「環境が整ってもやらない」というのが現状です。
そんな中だと少しでも男性が何かすると過剰に称賛されてしまいがちですよね。
社会全体の構造や世論全体を「男性が家事育児するのは珍しくない」ようにアップデートしていきたいと思います。
アタリマエが変わってきた時に「アタリマエなんだから誉める価値なし」となるのではなく「アタリマエを担ってることはすごいこと」と、適切に評価されるような状態が望ましいと思います。
「家事育児を担う」も「働いて稼ぐ」もアタリマエかもしれませんが、それぞれに尊いことです。
謙虚さと感謝と尊敬に溢れた社会を実現していく、という理想を諦めずにやっていくしかないな、というのが私の結論です。